テーマパークの集客力予測について
一般的に、施設の集客力は、施設の魅力度に比例し、距離に反比例します。
東京ディーズニーランド(TDL)について、誘致圏人口から誘致率を計測したところ、距離の0.65乗に反比例するとの結果が得られました。
表1 誘致圏の計測結果
施設の魅力度は、もちろんノウハウはあるものの、基本的にはかけたお金=投資額に制約されると思われます。この点を過去の博覧会データで計測すると、
y=10.74x0.799 (r=0.9780)
y:集客数(万人)
x:投資額(億円)
との結果が得られました。
以上の2つの結果を考慮して、テーマパークの集客力の予測式として下式が得られました。
y=2.02Σpij di exp(–1.08+0.133log(x))
y:集客数(万人)
x:投資額(億円)
この式を元に、日本の全市町村人口を対象に計算して上図が得られました。
投資額が変われば、計算結果は異なります。
この図から分かることは、東京ディズニーランド規模の投資=当初約1,000億円を行った場合、東京ならば年間1,300万人ぐらいが入場しますが、大阪だと1,000万人クラス、名古屋だと900万人程度となるということです。
また、長崎に設置した場合、集客力は400〜500万人と予測されます。ハウステンボスは約1000億円規模の純投資(別荘等不動産開発分を除く)を行っており、実績は400〜500万人程度の入場者でありますので、ほぼこの予測はあっていると考えられます。
地域ポテンシャルを考慮した投資規模に抑えるべきであるとの結論が得られます。